
生徒の誕生日をお祝いしよう!→ 新人講師の行動が予想外すぎた
大学生の頃、塾でアルバイト講師をやってたんですよ。
授業終わりに生徒の質問に答えたり、進路相談に乗ったりしつつ、まぁまぁ楽しくやってたんです。
そんなある日、新しいアルバイト講師が入ってきた。
しかも、めちゃくちゃ可愛い。
いやもう、天使か? ってレベル。
美人で、清楚で、ほんわかしてて、塾の男子生徒だけじゃなく、講師陣(特に男)もざわついてた。
当然、俺も興味津々。
これは、良き先輩としてしっかり指導して仲良くなっておくべき案件では?と思ったんだけど……
この子、ちょっと変わってる。
例えば、ある日。
補習授業の前に俺が別の仕事でバタついていて、彼女にちょっと手伝いを頼んだ。
俺「適当に座らせといて!」
彼女「わかりました!」
で、いざ教室に戻ってみると——
- 1人だけ 最前列ど真ん中 にポツン
- 2人は 教卓の正反対の端っこ に並んでる
- 1人は なぜか一番後ろの隅っこ
教室の中央がガラ空きになってて、もう どこのフードコートだよ って状態。
俺が 「えっ、なんでこんな配置に…?」 と聞くと、彼女は キラキラした目で 言った。
彼女「適当に座らせておきました!」
いやいやいや、違う違う違う!!
どうやら彼女の中では 「適当に=完全ランダムに配置すること」 だったらしい。
もちろん悪気はないんだけど、あまりにも天然すぎる。
このとき、俺は 「あ、この子、ちょっとズレてるな」 と思った。
そんな彼女が、ついにやらかした のが、ある日の授業後。
生徒の誕生日を祝うはずが…
生徒がニコニコしながら彼女のところで何やら話している。
生徒「先生!ありがとう!」
彼女「ふふ、誕生日おめでとう!」
俺、聞き逃さなかったよね。
誕生日おめでとう。
いやまぁ、塾の先生が生徒の誕生日を祝うのはわかる。
でも、何か違和感がある。
……あれ? なんか手に持ってない?
生徒、めっちゃ満面の笑みで 500円玉 握ってる。
え? ちょっと待って。
え?
誕生日プレゼント、現金?
その瞬間、俺の脳内では『塾講師あるまじき行為ランキング』が急上昇。
多分、生徒に現金渡すの、けっこう上位。
一応、確認のために彼女に聞いてみた。
俺「あのさ、生徒に現金あげたの?」
彼女「うん!誕生日だったから!」
俺「え、あの、それってさ…まずくない?」
彼女「えっ?でも、お祝いだから良くない?」
いやいや、そこじゃない。
問題は、 家庭でもない、親子でもない、塾という場で現金を渡していること だ。
俺が「普通はプレゼントってモノを渡すものじゃん?」と指摘すると、彼女は きょとん とした顔で言った。
彼女「え、だって何が欲しいかわからなかったから!」
その後…
当然、このことはすぐに塾長の耳に入り、彼女は めちゃくちゃ怒られた。
「生徒に現金を渡すのはやめなさい!」とガチ説教。
当然だけど、「今後、生徒に何か渡すときは相談すること」というルールが即座に制定された。
結局、その後も彼女は普通に働き続けたけど、
「誕生日プレゼント=現金」 は、その塾内で 伝説 になった。
もし、あのとき生徒に500円ではなく 5000円 渡していたら、伝説じゃなくて 事件 になっていたかもしれない。