何か新しいこと学びたい!けれども何を学べばいいかわからない。
独学を志す人に向けて、調べるもののテクニックを紹介していきます。
ソースは主に「独学大全」という本から引用しています。
インターネットで検索キーワードを入力する前に「百科事典」などでその分野の概略的な知識を得てから検索をする手法です。ある分野に精通していない段階で思いつくキーワードは得てして安易で浅はかなものになりがちです。検索キーワードを得るための前段階に辞典等を参照することによって、目的とする情報までの距離が短くなります。
知りたい項目について「〜は何の一種か」「〜は何に属するのか」を考え、より上位、下位の概念に移動して検索を行う手法です。
例えば
・「初音ミク」何の一種か?→「ボーカロイド」
・「ボーカロイド」は何の一種か?→DAW上で機能するVST音源の一種
というようにする。ここまでくれば「ボーカロイド」や「VST音源」とは何かについて調べていけばよいということになります。
起点になる文献を一つ見つけ、
1、その文献の参考文献リストを手がかりに学ぶ
2、その文献が引用された文献(被文献)文献を手がかりに学ぶ
3、その文献の著者の別の文献から学ぶ
技法です。2を行うには「google scholar」が有効だとされています。
https://scholar.google.co.jp/schhp?hl=ja
先人が積み上げてきた知識をたどっていく。「巨人の肩に乗る」技法ですね。
1、知っていることをすべて書き出す。
2、知らないことを「問い」に変換する。
3、調査の過程を記録にとる。
この1〜3を何度も繰り返すことで学習を進めていく手法です。何かを知ることは、「知っていること」「知りたいこと」「知らないこと」を拡大していく作業だということです。
ある分野についての文献リストを解説と合わせてまとめたものを「書誌」といいます。最初に「事典」を使い、概要や該当分野を調べた後に「書誌」を探す方法が有効です。
例えば、「やる気が起こる方法」について知りたければ最初に事典で「やる気」「心理学」などについて調べ、「動機づけ」という心理学の分野があることを確かめます。その後「動機づけ」についてさらに細かいことを知るために「動機づけ」研究をまとめた書誌を探すといった具合です。ネットで検索すると「動機づけ」の書誌には「新動機づけ研究の最前線」という書誌が見つかりました。
ここでいう教科書とは中学、高校でいう一般的な「教科書」ではなく、それ一冊に専門分野に関する基礎知識が載っており、一人で学習することのできる「入門書」のことである。これは「事典」や前述した「書誌」としても使うことができるので、非常に有用な学習ツールとなる。
エクセルの表の縦軸に同じテーマの書籍名を並べ、表の横軸にその本の目次を並べてまとめ、文献を縦断的に読み、理解を深める技法です。1つの書籍で理解できなかった部分を他の本で別の説明の仕方をしているところを見つけられます。
エクセルの横軸に文献の名前。縦軸に引用した論文の名前を書く。交差するマスには引用箇所を書く。
引用回数でソートすることによって、その論文の重要度がわかる。また年代順に並び替えることによって、研究の繁栄期と衰退期がわかる。
エクセルの表の縦軸に論文の名前。横軸に任意の項目(被験者、課題、独立変数、従属変数)などをまとめ、研究の現状を縦断的に把握する手法。こうすることで今後どのような研究が求められるかを明らかにすることができる。